Raspberry Pi 3 を PoEで接続する

Raspberry Pi 3 をPoEで接続してみます。

PoE(Power over Ethernet)とは通常のLANケーブルを使って、データのやりとりに加えて電源供給を行う仕組みです。この仕組みを使うと電源コードが不要になり、LANケーブル1本で配線できるようになります。主にコンセントの無い天井裏に無線LANアクセスポイントや防犯カメラを設置するのに使われています。
このような機器は通常は工事業者がチョイスするものなので一般向けではないのですが、設置場所の自由度が高くなるので、センサー用途で利用するRaspberryPiでは活用できるかもしれません。

しかしながらRaspberryPiはPoE非対応の機器です。このため通常の電源コネクタ(microUSB)から受電できるよう、給電したLANケーブルから電源コネクタを取り出すことができる「PoEスプリッタ」という機器を利用し、既存のRaspberryPi側を一切いじらずにPoE化する方法を紹介します。

用意するもの

PoEスプリッタ・・・海外通販サイトから入手できます
給電用の機器・・・下記参照

給電用の機器

PoEを実現するためには、LANケーブルに電力を供給するための機器が必要です。これには次の2種類があります。

PoE給電ハブ:通常のスイッチの特定のポートを給電用として利用します。全ポート高出力の機器を使うと電力が足りなくなることがあるので注意が必要です。
PoEインジェクタ:1ポートしか使わないならこれを使います。電源供給したい機器の手前にかませます。

規格としては「IEEE 802.3af」と書いてあるものであればなんでも良いです。
新規に購入する場合はバッファロー製の法人向けスイッチが安価で動作が安定しておりおすすめです。下記リンク先でPoEと書いてあるモデルです。
http://buffalo.jp/product/wired-lan/switch/

LANケーブル

通常のものでかまいません。
IEEE 802.3afの規格としてはカテゴリ5以上のものと規定されています。

取り付け

今回はPoEインジェクタとPoEスプリッタの組み合わせで接続してみます。

PoEスプリッタはRaspberryPiにこのように取り付けます。電源コネクタとLANケーブルを差し込みます。RaspberryPiからしてみると何も変わりません。

PoEインジェクタのLANポートには通常、IN側とOUT側があります。
IN側は電力を供給しない方になり、既存のハブ等とつなぎます。
OUT側は電力を供給する方になり、PoEスプリッタとつなぎます。

あとはLANケーブルを取り付け、PoEインジェクタのコンセントを差し込めば完成です。とても簡単にPoE化できました。
10メートルのLANケーブルを使いましたが問題なく動作しています。

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