Raspberry Pi を業務で利用する方法

Raspberry Piをサーバとして業務で利用する方法について考えてみた。

Raspberry Piの強み

・安価。5000円程度で手に入る。
・Linuxが動作する。
・消費電力が少ない。スマホ用のバッテリーでも動作する。
・小型で場所を取らない。

Raspberry Piの弱み

・CPU性能が低い(PCやサーバと比べて)
・I/O性能が低く、ディスクの読み書きが遅い(PCやサーバと比べて)
・LANが100Mbpsまでしか対応していない。
・Linuxの知識が必要
・保守が無い(壊れたら交換)

どういう用途に向いているか

Linuxが動作するため「ものすごく遅い」ことが許容できる用途であれば、コスト削減効果は絶大である。

また、保証が無い点についてはどうにもならないが、いつ壊れてもいいようにスペアを用意しておいた方が良いだろう。

ここから具体的な用途について記載していく。

ファイルサーバとして使う

LANが100Mbpsまで対応していないので、大きなファイルをやりとりしたり、複数人でアクセスするとかなり遅く、業務に耐えられる代物ではない。

提案としては、ファイルサーバのバックアップ先として使うのが良いのではないかと思う。
夜間にバッチ処理でファイルをコピーし、ファイルサーバが故障したり、誤って消してしまった場合に復活させたい場合は、管理者が取り出す運用にすればよい。

Raspberry Pi 3 に Samba 4.2 をインストール

ウェブサーバとして使う

それほどI/Oは発生しないので、無難な使い方と言える。
同時に2~3ユーザー程度しかアクセスしないようなサイトであれば問題ないが、DBへのアクセス頻度が高くなると途端に表示が遅くなる。
Raspberry Pi 3 に Apache 2.4 + PHP 7.1 をインストール

プロジェクト管理に使う

DBのアクセス頻度が高いので、結構遅い。基本的には社内向けとなり、利用ユーザーは限られるので、運用上は遅くても問題ないと思われる。
Raspberry Pi 3 に Redmine 3.3 をインストール

ブログを公開する

これも無難な使い方。WordPressはDBのアクセス頻度が多いが、高性能なキャッシュのプラグインが数多く公開されているため、遅さは感じにくい。
Raspberry Pi 3 に WordPress をインストール

会社のメールを送受信する

会社のメール(POP/SMTP)を会社のPC以外で送受信したいときに便利。Gmailでも同じ事はできるのだが、受信の頻度が30分間隔なので、それだと困る人ならいいのかも。
Raspberry Pi 3 に Roundcube をインストール

オンラインストレージにする

自分専用のオンラインストレージが構築できます。ただ、大きなファイルのやりとりは時間がかかるので、取引先とのファイルの受け渡しの用途に適していると思います。
Raspberry Pi 3 に ownCloud 9.1 をインストール

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